Gallery 幻 新規取扱作家展 よるの夢こそまこと

Phantom Contemporary: New Artists at Gallery Maboroshi

今村建朗 キョウグ 即席出口入口 Dollhouse Noah 古川沙織

会期2023年7月13日(木) - 7月29日(土)
休業日火・水曜日
時間12:00 - 18:00 注:営業時間がこれまでと変わりました
主催・会場Gallery 幻 >>Map
通販7月20日(木) 19:00 - 会期末 >>Online Shop
イベント レセプション日程調整中
SNS用タグ#よるの夢こそまこと幻
 

Gallery 幻 は企画画廊として新たに取扱作家制度をスタートします。11周年を迎える7月13日より、その第一弾アーティストたちの作品展を開催します。

 

Statement

この時代を表す芸術 = contemporary art。それは現代美術と称されている。
もし「現代」を「現し世」と言い換えることが許されるなら、私は次の言葉を思い出す。

うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと

江戸川乱歩の言葉だ。現実に儚さを見て、幻想にこそ真実を見る。そうした感性をもつ人々がいる。

大切な存在を失う経験は、世界が今ここに無いものによってこそ輝くことを教えてくれる。現代を代表する小説家ミシェル・ウエルベックは、彼が敬愛するホラー小説家H・P・ラヴクラフトについて次のように評した。ホラーというジャンルゆえに非現実で低俗と見なされがちなラヴクラフト作品において、経済や恋愛のような現実社会が書かれていない・・・・・・・ことこそ強く現代を批評している、と。夢や幻に瞳を凝らす行為は現実から目を背けているのではない。むしろ、より深く見通している。

今村建朗 が描くのは、ラヴクラフトの幻視を想わせる生命宇宙、あるいはシュルレアリスムに連なる無意識精神。人形制作を四谷シモン、文学を津原泰水、絵画を建石修志に師事するなど、技巧・理念両面での芸術探求がそれを支えている。

Dollhouse Noah 。少女愛研究家。少女、それも物語的想像としての少女は、球体関節人形の抽象的な身体と共鳴する。人形制作を四谷シモンに師事し、独自の様式美と面差しを備えたノアドールは海外からの評価も高い。

キョウグ 。黒を基調に即興のイマジネーションから生まれる個性的モチーフと絵画の物質力。他に類を見ないその独自性はファッション、グラフィックデザインなどアート周辺の様々なカルチャーからも注目されている。

即席出口入口 。見えるものや見えないもの。そのあわいにある多様な側面を、鉛筆や水彩の繊細なグラデーションが描き伝える。今後の更なる活躍が期待されるアーティスト。

古川沙織 。秘匿された部屋で、美と背徳の幻想に戯れる青年や少女たち。乱歩文学も想起させるその蠱惑の絵画世界は、耽美な官能と文学的芸術性の両面から多くの愛好家を魅了する。

江戸川乱歩が古書店を営んだ文京区千駄木・団子坂。三遊亭圓朝が幽霊画コレクションを納めた谷中・全生庵。古くからの町並みを残す谷根千の地も、路地をさまよえば、乱歩の推理小説や圓朝の怪談噺が幻影となってふと姿を見せる。この千駄木で2012年に「Cafe Gallery 幻」として開業して以来、弊廊は赤黒の壁面に現代美術からサブカルチャーまで文化を横断的に混淆させてきた。2019年に店名を「Gallery 幻」に変更し、企画画廊として歩み始めた矢先の感染症禍。それによって保留していた営みを再び動かすときが来た。

幻。ぼんやりと、戯れるように、儚いけれど、鮮やかに。
芸術家たちの作品が、幻のようなこの時代をキャンバスへと繋ぎ止める。

(Gallery 幻・代表 小林義和)

 

Online Shop

オンラインショップを開く

掲載期間:7.20(木) 19:00 - 7.29(土) 20:00

 

Event

 

クロージング会

7月29日(土) 16:00-18:00
(店舗openは12:00)
参加作家: 今村建朗 / Dollhouse Noah
参加無料

最終日に作家二名が在廊し、作品についてご歓談いただける気軽な会を設けます。
通常通り作品観覧もご利用いただけます。
どなた様でもご参加いただけますので、ぜひ気兼ねなくご来廊ください。

 

Artists

 

今村建朗 / Kenro Imamura

画家 造形作家

福井県生まれ。高校在学中、アクリル絵具に出会うと同時にシュルレアリスムの片鱗に接する。以来、文学や生物学への傾倒を背景に、アクリル画を中心とした絵画や立体物を制作。近年はヘヴィ・メタルなど音楽アルバムのアートワークなども手掛ける。好きなモチーフは触手。神秘を感じる現象は羽化。現在、1匹のウサギ、1匹のモルモット、1匹のトカゲ、9匹のヘビと暮らしている。

Artist, painter
Themes: creatures, metamorphosis and surrealistic scapes
Interest: heavy metal, reptiles, nature, biology and literature

Facebook  Twitter

 

キョウグ / kyogudrddd

絵描き デザイナー

静岡県静岡市出身、愛知県名古屋市在住。黒を基調とした線と即興のイマジネーションが生み出す表現力。筆触や絵肌へのこだわりは絵画の物質的な魅力も強く感じさせる。頑なに磨き続けるその独自性は、美術だけでなくファッションやグラフィックデザインなどアート周辺の様々なカルチャーからも注目を集めている。個展や企画展、アートイベント等への参加に加え、アパレルブランドやバンドへのデザイン提供など、様々なシーンで精力的に活躍中。

Kyougudrddd creates highly expressive paintings with black lines and improvised imagination. His paintings also have a strong material appeal, with their brushstrokes and texture. Not only fine art, but also fashion, graphic design and various other cultures have taken notice of his uniqueness.

kokuiten.com Twitter  Instagram

 

即席出口入口 / Sokuseki-deguchiiriguchi

画家 イラストレーター

主に鉛筆画や水彩画を制作。目に見えるものや見えないもの、その様々な側面に触れるような絵を描いている。

Sokuseki paints with watercolors and pencil. The paintings touch on various aspects of things, both visible and invisible.

Twitter

 

Dollhouse Noah / ドールハウス・ノア

少女愛研究家

少女を主題に球体関節人形や写真作品などを制作。エコールドシモン所属。独自の様式美と面差しを備えたノアドールは海外からの評価も高い。

Noah creates ball-jointed dolls and photographies on the subject of girls. She studied doll-making with Simon Yotsuya. Her Noah doll, with its unique style and face, is acclaimed abroad.

Blog Twitter

 

古川沙織 / Saori Furukawa

画家 イラストレーター

少女や青年の織りなす背徳的な黒いメルヘンを描く。官能と文学性を備えた作品は多くの愛好家に支持されている。展覧会のディレクションやアートイベントなどのプロデュースも手掛ける。画集に「ピピ嬢の冒険」「聖なる森の物語」など(共にアトリエサード刊)。

Saori Furukawa creates fetishistic paintings of young women and men. Her sensual and intelligent works fascinate many lovers. She also directs exhibitions and produces art events.

Twitter  PixivFANBOX